屋根材ごとの特長 やメンテナンスの目安時期を解説!

こんにちは☀
ガイソー横浜港南店・町田店です!

今回はスレート屋根、セメント瓦、粘土瓦、金属屋根といった 屋根材ごとの特長 や、経年劣化すると見られる症状、メンテナンスの目安時期などについて解説します!

①スレート屋根

スレート屋根とは、今現在主流の屋根材のことで、天然スレート化粧スレートの2種類が存在します。

天然スレート

天然スレートとは、粘板岩(ねんばんがん)と呼ばれる岩石を薄い板状に加工したものです。
天然の石を使用していることから、高級屋根材としてヨーロッパの教会や城に用いられることがあります。
日本では東京駅の屋根に使われていますが、価格の高さや屋根材の重さなどの理由から、一般の住宅で使用されることはほとんどありません。

化粧スレート

化粧スレートとは、セメントと繊維素材を混ぜたものを薄い板状に加工した屋根材のことです。

化粧スレート屋根の写真
化粧スレート

化粧スレートの特長は以下の通りになります。

  • 天然スレートよりも価格が安い
  • 屋根材が軽く、耐震性に優れる
  • デザインやカラーバリエーションが豊富

化粧スレートはセメントを主原料としており、工場で大量生産が可能なので、天然石を使用している天然スレートよりも安価となっています。

また、化粧スレートは天然スレートや瓦屋根のような他の屋根材よりも比較的軽いという特長もあります。
屋根材が軽いと建物全体の軽量化だけでなく、建物の重心も低くなるので地震が起こっても建物の揺れ幅が小さくなります。
そのため、化粧スレートを用いた建物は耐震性が高くなります。

化粧スレートは経年劣化によって、屋根材表面の割れや反り、下地部分の腐食、釘の浮きといった症状が出てきます。
10年以上が経過すると色褪せや汚れ、カビ・コケの発生なども起こるようになってしまいます。
特に化粧スレートはひび割れが起こりやすく、その部分から雨水が侵入して雨漏りが発生することも考えられます。

化粧スレートの耐用年数は約20~30年で、点検目安年数も約7~8年となっています。
他の屋根材よりも短スパンでのメンテナンスが必要となります。

②セメント瓦

セメント瓦とは、その名の通りセメントを原料とした瓦のことです。
セメントと川砂を混ぜ合わせたものを、型に入れて形成・塗装して作ります。

1970~80年代の高度成長経済期に広く普及しましたが、現在では他の屋根材に取って代わられたため、ほとんど生産されていません。

セメント瓦屋根の写真
セメント瓦

セメント瓦の特長は、以下の通りになります。

  • 施工が比較的簡単
  • セメント製なので耐火性が高い

セメント瓦は他の屋根材に比べて比較的簡単に工事できるので、工事費用が抑えられるという特長があります。

また、セメント瓦の主原料であるセメントが「不燃材料」という火に強い材料なので、セメント瓦は耐火性に優れています。
万が一、ご自宅で火事が起こったとしても、屋根材がセメント瓦であれば延焼を防ぐことができます。

セメント瓦は紫外線や雨風の影響を受け、瓦の色褪せや割れが起こりやすいです。
さらに、瓦がずれることによって建物内部に雨水が侵入し、内部の腐食が起こってしまうという事態に陥ることもあります。

セメント瓦の耐用年数は約30年以上と、他の屋根材と同等かそれ以上の耐用年数を持っています。
ただし、上記の通り、セメント瓦は紫外線や雨風の影響を受けやすく、塗装が劣化するとセメントの劣化も進行すやすくなるので、耐用年数が高めといってもやはり定期的なメンテナンスは欠かすことができません。

約10~15年がメンテナンスの目安時期となります。

③粘土瓦

粘土瓦とは、粘土を瓦の形に圧縮・成形し、高温で焼き上げて作った瓦のことです。

粘土瓦屋根の写真

粘土瓦の特長は、以下の通りになります。

  • 長きにわたってメンテナンスフリー
  • 防音性に優れる
  • 防水性が高い

粘土瓦には陶磁瓦と呼ばれる種類のものがあり、瓦の表面に釉薬(ゆうやく、うわぐすり)を塗ってコーティングされています。
陶磁瓦は耐久性に優れており、その耐用年数は約50年と言われています。
メンテナンスの目安時期も約20~30年と、他の屋根材よりも格段に長いため、1度メンテナンスをしてしまえば長きにわたってメンテナンスが不要となります!
また、表面に釉薬が使われているので塗装工事が不要で、瓦のひび割れなども軽度であれば当該部分の交換だけで済むので、メンテナンス自体も簡単です。

そして、粘土瓦は瓦自体が厚いことに加えて、野地板(屋根の下地部分)と瓦の間に空気の層ができることにより、防音性が高いという特長があります。

さらに粘土瓦は高い防水性能を持っています。
陶磁瓦になれば、表面をコーティングしている釉薬の効果によって高い撥水性を発揮するので、屋根の防水性能をさらに高められます。
屋根の防水性能が上がるということは屋根が雨漏りしにくく、建物内部の腐食も起こりにくいということになるので、建物全体の耐久性を高めることに繋がります。

粘土瓦は経年劣化が進むと瓦のズレが起こります。
瓦のズレは、粘土瓦を固定している漆喰が剥がれることで起こり、ほんの少しの衝撃で瓦が落下してしまいかねない危険な状態となっています。

また、瓦のコケや雑草を放置すると、根の部分から雨水が入り込み、雨漏りの原因となってしまいます。

耐用年数が非常に長く、メンテナンスフリーな粘土瓦ですが、永久に劣化しないというわけではないので経年劣化の症状を見つけたらメンテナンスを検討することをおすすめいたします!

④金属屋根(ガルバリウム鋼板)

金属屋根(ガルバリウム鋼板)とは、金属を薄い板状に加工した屋根材の事です。

元々の金属屋根はトタンで作られていましたが、「サビやすい」というデメリットがあったために広く普及しませんでした。
しかし、トタンの弱点を克服したガルバリウム鋼板が素材として用いられるようになったことで、金属屋根は多くの住宅で用いられるようになりました。

金属屋根(ガルバリウム鋼板)の写真

金属屋根の特長は、以下の通りになります。

  • サビにくい
  • 軽量で耐震性に優れる
  • 金属製なので防水性が高い
  • デザインの種類が豊富

金属屋根の主流素材であるガルバリウム鋼板には亜鉛が含まれています。
亜鉛の「犠牲防食作用(亜鉛のサビた部分を被膜にすることで、まだサビていない部分を守る)」により、ガルバリウム鋼板はサビに強い屋根材となります。

金属屋根は、一般的に軽いと言われるスレート屋根よりも軽量であることが多く、スレート屋根以上の耐震性能を発揮することができます!

また、金属製ということから加工の幅が広く、木目調やレンガ調などといった様々なデザインを選択することが可能です。

金属屋根の劣化が進むと、釘の浮きや屋根材の割れ・反りなどが発生することがあります。
それらの症状を放置すると、その部分から雨水が建物内部に入り込み、雨漏りが起こってしまいます。

そして、ガルバリウム鋼板はサビにくいとはいえ、金属であることには変わりがないので、放置し続ければいつかはサビが発生し、その部分から穴が開いてしまう可能性もあります。

金属屋根の耐用年数は約20~30年で、メンテナンスの目安は約10~20年となっていますので、もし上記の症状に気付いたらメンテナンスをご検討ください。

まとめ

以上、一般住宅でよく見られる屋根の特長やメンテナンスの目安時期などについて解説させていただきました。
今回の記事が、皆様のご自宅の屋根を長く綺麗に保ち続けるための手助けとなれば幸いです。
リフォーム工事を検討された方は、ぜひ弊社にご相談ください!