アスファルトシングル屋根 のメリット・デメリット|防水性・重量について解説!

こんにちは☀
ガイソー山梨店です!

皆様は「アスファルトシングル屋根」と呼ばれる屋根材をご存知でしょうか?
アスファルトシングル屋根とは、基材であるガラス繊維にアスファルトを浸透させ、コーティングすることで作られた屋根材です。
北米で主流の屋根材ですが、近年になって日本の一般住宅で用いられることが増えてきました。

アスファルトシングル屋根には「雨漏りが発生しにくい」、「軽量で耐震性に優れる」、「遮音性が高い」、「ひび割れが発生しにくい」といった様々なメリットがあります。
しかし、アスファルトシングル屋根を採用することによるデメリットもまた存在します。
デメリットをしっかりと理解しないまま工事を行うことで、イメージと異なる住まいとなってしまう可能性が高いです。

そこで今回は、アスファルトシングル屋根のメリット・デメリットについて解説していきたいと思います!

 アスファルトシングル屋根

アスファルトシングル屋根 とは?

アスファルトシングル屋根とは、「基材であるガラス繊維をアスファルトでコーティングして作られた屋根材」のことを指しています。
表面には着色された石粒が吹き付けられています。

アスファルトシングル屋根はガラス繊維から作られていることから、シートのようにペラペラな形状をしています。
そのため、施工方法も他の屋根材とは大きく異なります。カッターやハサミなどの工具を用いて必要な長さで切断し、アスファルトシングル屋根専用の接着剤でルーフィング(防水シート)に張り付けていきます。
スレート屋根や金属屋根のように釘で固定していない」というのは、アスファルトシングル屋根の大きな特徴の1つです。

アスファルトシングル屋根は今から100年ほど前に北米で開発され、現在まで広く用いられています。
しかし、日本の一般住宅でアスファルトシングル屋根が採用されるようになったのはつい最近のことです。
日本に導入されたのは約50~60年前ですが、その頃はセメント瓦が人気を集めていたことから、アスファルトシングル屋根が注目されることはほとんどありませんでした。

その後の改良により、セメント瓦に負けず劣らずの防火性能を持つようになったことで、ようやくアスファルトシングル屋根のシェア率が増えていったのです。

上から見た アスファルトシングル屋根


アスファルトシングル屋根のメリット

アスファルトシングル屋根を使用するメリットとして、以下の4点が挙げられます。

  • 雨漏りが発生しにくい
  • 軽量で耐震性に優れる
  • 遮音性が高い
  • ひび割れが発生しにくい


雨漏りが発生しにくい

アスファルトシングル屋根の素材であるアスファルトは、「高い粘性によって隙間を埋めることで水分の浸透を防ぐ」という性質を持っています。
そのため、アスファルトは防水材として使用されているほど防水性能に優れています
さらに、アスファルトシングル屋根には仕上げ材として防水シートが使用されているので、屋根材自体が防水機能といっても過言ではありません。

それに加えて、アスファルトシングル屋根は前述の通り、「専用の接着剤を用いてルーフィングの上に張り付ける」という工法で施工されています。
他の屋根材のように釘で固定しているわけではないので、屋根材と釘の隙間から雨水が侵入するといったことはありません

軽量で耐震性に優れる

アスファルトシングル屋根の重量は、屋根1㎡あたり約9㎏とされています。
屋根材の中でも軽量なスレート屋根が屋根1㎡あたり約20㎏であることを鑑みると、アスファルトシングル屋根の軽さがお分かりいただけると思います。

軽量な屋根材を使用することは、建物の耐震性を高めることにつながります
地震発生時に建物にかかる負荷(地震力)は、建物全体の重量に比例します。そのため、重い屋根材を使用することで建物全体の重量が大きくなり、地震力も比例して大きくなってしまいます。
反対に軽量な屋根材に変更すれば、建物全体の重量が小さくなるので地震力もまた小さくなります。

屋根材の中でもトップクラスに軽いアスファルトシングル屋根を使用することで、大地震に備えた家づくりが可能となります。

遮音性が高い

アスファルトシングル屋根の表面には着色された石粒が吹き付けられています。
この石粒が屋根に当たる雨粒や風の音、話し声などを吸収するので、外部の騒音に悩まされることがなくなります

ひび割れが発生しにくい

アスファルトシングル屋根はペラペラしたシート状の屋根材なので、他の屋根材に比べて「飛来物の衝突によるダメージを受けにくい」というメリットを持っています。
これにより、アスファルトシングル屋根にひび割れが発生することはほとんどありません


アスファルトシングル屋根のデメリット

反対にアスファルトシングル屋根を使用するデメリットとして、以下の2点が挙げられます。

  • 強風に弱い
  • カビ・コケが発生しやすい


強風に弱い

アスファルトシングル屋根は、専用の接着剤を塗布してからルーフィングに張り付けることで固定されています。
しかし、接着剤の塗布量や圧着などが不十分であった場合、強風によって屋根材が持ち上がったり、最悪飛散してしまう可能性があります
さらに、アスファルトシングル屋根の表面に吹き付けられている石粒が剥がれることで、屋根の色あせや変色が発生してしまいます

ご自宅の屋根にアスファルトシングル屋根を使用している場合は、台風が通り過ぎた後に屋根の状態をしっかりと確認し、劣化具合に応じて適切なメンテナンスを行うようにしましょう。

カビ・コケが発生しやすい

アスファルトシングル屋根の内部には湿気がこもりやすいことから、湿った場所を好むカビ・コケが発生する可能性があります
屋根に発生したカビ・コケは建物の美観を損ねるだけでなく、「屋根内部の雨漏りや腐食の発生」、「深刻なアレルギーの発症」などの様々な問題を引き起こします。
そのため、アスファルトシングル屋根のカビ・コケに気が付いたら早急な補修工事が必要となります。

カビ・コケによる被害については過去のコラムで取り上げさせていただいておりますので、よろしければご参照ください。
外壁に発生するカビ・コケの違い|カビ・コケを放置するとどうなる?

汚れが発生した アスファルトシングル屋根


まとめ

以上、アスファルトシングル屋根のメリット・デメリットについて解説させていただきました。

アスファルトシングル屋根は「雨漏りが発生しにくい」、「軽量で耐震性に優れる」、「遮音性が高い」、「ひび割れが発生しにくい」といった様々なメリットを持っています。
アスファルトシングル屋根は非常に優れた防水性能を持っていることから、屋根内部の雨漏りを未然に防ぐことが可能です。
さらに、屋根材の中でもトップクラスに軽いアスファルトシングル屋根を使用することで、建物の耐震性の向上につながります。

しかし、アスファルトシングル屋根には「強風に弱い」、「カビ・コケが発生しやすい」といったデメリットも存在します。
強風によって屋根材の浮きや飛散、破損が発生する可能性があるため、台風の後の屋根チェックを欠かさずに行わなければなりません。
また、建物と人体に悪影響を及ぼすカビ・コケが発生しやすいという点は、アスファルトシングル屋根の大きなデメリットであると言えます。

ご自宅の屋根材をアスファルトシングル屋根に変更したいという方は、今回ご紹介したメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、他の屋根材と比較しながら検討するようにしましょう!(*^^*)

ガイソー山梨店では現地調査・見積り作成を無料で行っておりますので、「アスファルトシングル屋根のメンテナンスを行いたい」「アスファルトシングル屋根への変更を希望している」といった場合は、ぜひお気軽にご相談ください!