エコキュートの選び方|考慮すべきポイントについて解説!

エコキュートには「給湯タイプ」や「タンク容量」、「水圧」などの様々な項目が存在し、家族構成や人数、1日のお湯の使用量などによってご家庭に合ったエコキュートは異なります。

今回のコラムでは、「エコキュートで選択できるポイント」や「エコキュートを選ぶときに考慮すべきポイント」についてお話ししていきたいと思います!
エコキュートの導入を検討されている方はぜひ参考にしてください!




エコキュートで選択できるポイント

エコキュートを購入するときは、以下の点それぞれを選択する必要があります。

  • 給湯タイプ
  • タンク容量
  • タンク形状
  • 水圧
  • メーカー


①給湯タイプ

エコキュートには「フルオート」、「オート(セミオート)」、「給湯」といったタイプが存在します。
フルオートは「お湯はりから足し湯まですべて自動で行ってくれるタイプ」で、オート(セミオート)は「お湯はりだけ自動で行うタイプ」となります。
一方、給湯は「手動でお湯はりを行うタイプ」です。浴槽にアダプターが存在せず、蛇口からお湯はりを行います。
自動と手動のどちらがいいか、便利な機能がたくさん欲しいか、お湯はりだけ自動でできればいいか等、お好みに合わせて選ぶようにしましょう。


②タンク容量

エコキュートには「ヒートポンプユニット」と「貯湯タンク」と呼ばれる設備から構成されています。エコキュートが沸かしたお湯は貯湯タンクに貯蔵され、使用する際にキッチンや浴室に貯湯タンクからお湯が送られるという仕組みです。

貯湯タンクには容量が定められており、「370L」、「460L」、「550L/560L」の3種類が一般的です。
数字だけ見ると、容量が370Lの貯湯タンクには370L分、460Lであれば460L分の水しか貯められないように思えますが、実は「タンク容量=実際に使用できるお湯の量」というわけではありません。
貯湯タンクには約60~90℃近くの熱湯が貯められており、そのままだと熱すぎて使用することができません。水道水と混ざ合わせて設定温度にまで湯温を下げることで、はじめて給湯に使えるようになるのです。
つまり、「貯湯タンク内の熱湯+水道水=実際に使用できるお湯」ということになるので、実際にはタンク容量の2倍近くのお湯を使うことができます。


③タンク形状

エコキュートの貯湯タンクには「角型」と「薄型」の2種類が存在します。
角型は標準の形状・大きさであり、設置スペースに余裕がある場合に選択されます。一方、薄型は角型よりも薄く、狭いスペースにも設置することができます。ただし、薄型は角型に比べて機能に制限がかかる場合があります。
エコキュートをどこに設置するか、設置スペースを十分に確保できるかによって、貯湯タンクの形状を選択するようにしましょう。


④水圧

エコキュートは水圧によって「高圧(標準)タイプ」、「パワフル高圧タイプ」といった2つのタイプに分けられることが多いです。メーカーによって名称が異なる場合もあります。
高圧(標準)とあるように、基本的に採用されているのは高圧タイプのエコキュートとなります。

高圧タイプの水圧は約170~190kPa、パワフル高圧タイプであれば約280~320kPaと、水道水の水圧(約500kPa)に比べて低く設定されています。これはエコキュートに取り付けられている「減圧弁」によって水圧を抑えられているからです。
水は熱によって膨張する性質を持っているので、水圧を高く保ったままエコキュートのタンク内に給水されると、凄まじい圧力によってタンクが破損してしまう可能性があります。そのような事態を未然に防ぐために、減圧弁で水道水の圧力を調整しているのです。

減圧弁によって水圧が抑えられていることから、エコキュートはガス給湯器と比べると水圧が低めに設定されています。そのため、ガス給湯器からエコキュートに変更すると「シャワーの水圧が低い」という不満が出やすいです。
シャワーの勢いが気になる方はパワフル高圧タイプを選択されるといいでしょう。


⑤メーカー

エコキュートは様々なメーカーから販売されています。
主流なメーカーをまとめると以下の通りになります。

  • 三菱電機
  • 日立
  • Panasonic
  • ダイキン
  • コロナ


エコキュートには様々なオプションが付けられていることがありますが、同じオプションであってもメーカーによって特徴が異なります。

エコキュートのオプションの1つである「マイクロバブル機能」を例に解説したいと思います。マイクロバブル機能とは、その名の通り「マイクロバブルを発生させる機能」であり、マイクロバブルによって優れた洗浄効果や血行改善などが期待できます。
マイクロバブル機能をエコキュートに搭載しているのは三菱電機、日立、ダイキンの3メーカーです。

三菱電機の「ホットあわー」は、直径10マイクロメートルのマイクロバブルを発生させる機能です。
自動保温機能もあわせて搭載されているので、ずっと温かい泡に包まれてリラックスすることができます。また、ホットあわーに入浴した場合は通常の入浴に比べて肌の水分量が増えやすいことから、優れた保湿効果も期待できます。

日立のエコキュートには、「シルキー快泡浴」と呼ばれるマイクロバブル機能が搭載されているものがあります。
シルキー快泡浴ではマイクロバブルだけでなく、直径0.1マイクロメートルほどのウルトラファインバブルも同時に発生します。マイクロバブルよりもさらに微細な泡が全身を包み込むことで、効率的に身体を温めることができます。

そして、ダイキンの「ウルトラファインバブル入浴」では、直径1マイクロメートル未満の極小な気泡が浴槽内に発生します。
マイクロバブルが全身を包み込みことで身体の芯まで温められるだけでなく、肌の角質層にまで水分が浸透することで高い美肌効果が期待できます。
さらに、ウルトラファインバブル入浴後の残り湯を洗濯に使用することによって、衣類に付着した汚れもしっかりと洗い落とすことが可能です。

このように、同じマイクロバブル機能であってもメーカーによって特徴は異なります。
メーカーごとの独自機能でエコキュートを選択されるのもおすすめです。


エコキュートを選ぶときに考慮すべきポイント

ご家庭に合ったエコキュートを選ぶためには、以下のポイントを考慮する必要があります。

  • 家族構成、人数
  • 1日のお湯の使用量
  • お住まいの地域


①家族構成、人数

「ご家族にお子様やお年寄りの方がいるかどうか」や「ご家族は何人いるか」という点は、エコキュートを選ぶ際に重要となります。
お子様やお年寄りの方がいらっしゃる場合、三菱のエコキュートに搭載されている「マイルド追いだき」のように体に負担をかけずにお湯を温められるエコキュートがおすすめです。

また、ご家庭が多く、お湯の使用量が多い場合はタンク容量が多いエコキュートを選択するといいでしょう。
1人が1日のうちに使用する湯量は約300~350Lであるとされています。この数字にはお湯はりも含まれているので、ご家族が増えても単純に倍になるわけではありませんが、3~4人家族の場合は600L以上のお湯が必要とされています。

一般的に、3~4人家族の場合は「370L」、4~5人家族の場合は「460L」、5~7人家族の場合は「550L」のエコキュートがおすすめとされています。
ただし、「シャワーを1日に何回も使用する」「湯舟に浸かることはほとんどない」といった場合、上記の目安に沿ったエコキュートを選んでも湯量が足りない(多すぎる)可能性があります。
家族構成や生活スタイルなどによってエコキュートのタンク容量に不安のある方は、業者にその旨を伝えるようにしましょう。


②1日のお湯の使用量

1日に使用するお湯の量に応じて、エコキュートのタンク容量を選択することがおすすめです。
1日に複数回シャワーを浴びたり、洗面所やキッチンの使用回数が多い場合、エコキュートのタンク容量によってはお湯が足りなくなる可能性があります。
反対に、湯舟に浸かることがあまりなかったり、出張等で家を空けることが多いといった場合、タンク容量が大きすぎるとお湯が大量に余ってしまいます。
前述の通り、1人が1日に使用するお湯の量は約300~350Lとされています。この数字をもとに、ご自身が使用されるお湯の量をしっかりと把握するようにしましょう。

1日のお湯の使用量に対して適切なタンク容量が分からない場合は、専門業者にその旨を相談されることをおすすめいたします。ご自身の生活スタイルに合ったタンク容量を提案してくれるはずです。


お住まいの地域

エコキュートには「一般地仕様」と「寒冷地仕様」の2種類が存在します。
氷点下にまで冷え込みやすい地域にお住まいの場合、一般地仕様のエコキュートだと凍結して使用できなくなる可能性があります。
しかし、寒冷地仕様のエコキュートであれば、最低気温が-25℃までの地域で問題なく使用することができます。
冬でも安心してお湯を使いたいのであれば、寒冷地仕様のエコキュートがおすすめです。

また、海岸線から1㎞以内の地域にお住まいの場合、潮風の影響を受けてエコキュートがサビてしまう可能性があります。
そのため、耐防錆・防腐処理が施された「耐塩害仕様」のエコキュートが選択されることもあります。

寒冷地仕様、耐塩害仕様のエコキュートはほとんどのメーカーから販売されているので、タンク容量や形状などの他のポイントを踏まえた上で選択されることをおすすめいたします。

まとめ

以上、「エコキュートで選択できるポイント」と「エコキュートを選ぶときに考慮すべきポイント」についてお話しさせていただきました。

エコキュートには「給湯タイプ」や「タンク容量」、「タンク形状」、「メーカー」などの様々な選択肢があるので、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多くいらっしゃいます。
そんなときは、「家族構成、人数」や「1日に使用するお湯の量」、「お住まいの地域」などから考えることで、ご家族に最適なエコキュートを選択することができます。

もちろん、専門業者のアドバイスを受けてエコキュートを選択されることもおすすめです。
山梨県でのエコキュート交換工事を検討されている方は、ぜひチカラもち山梨店にお気軽にご相談ください!(*^^*)