家庭用給湯器の買い替え|エコキュート、ガス給湯器、電気温水器の買い替えについて解説!

家庭用給湯器には「エコキュート」「ガス給湯器」「電気温水器」が存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。
既存の家庭用給湯器の経年劣化を受け、別の給湯器への変更を検討されている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

今回のコラムでは、「電気温水器からエコキュートに買い替えるメリット・デメリット」や「エコキュートからガス給湯器に買い替えるメリット・デメリット」についてお話ししていきたいと思います!
家庭用給湯器の導入を検討されている方はぜひ参考にしてください!




エコキュート・ガス給湯器・電気温水器の違い

家庭用給湯器と呼ばれる設備として、以下の3点が挙げられます。

  • エコキュート
  • ガス給湯器
  • 電気温水器(電気給湯器)


①エコキュート

エコキュートとは、「ヒートポンプ技術を用いてお湯を沸かす家庭用給湯システム」のことで、正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」といいます。
ヒートポンプ技術とは「空気中の熱エネルギーを集めて移動させることで冷却・加熱を行う技術」であり、この技術を利用することで少ない電気量で効率よくお湯を沸かすことができます。

エコキュートは主に夜間に運転するという特徴があります。
夜間は電気の需要も少ない時間帯であり、昼間に比べて電気料金が安いことから、他の給湯器に比べてランニングコストを安く抑えられます。
そのため、近年はエコキュートの人気が高まってきており、ガス給湯器や電気温水器からの買い替えを検討されている方も増えてきています。


②ガス給湯器

ガス給湯器とは、その名の通り「ガスを燃料としてお湯を沸かす給湯器」のことです。ガスによって配管を温め、その中に水を通すことでお湯を作ります。
ガス給湯器は必要な分のお湯を素早く沸かすことができる上に、設置のために必要なスペースが少ないです。そのため、敷地内に十分なスペースが無くてエコキュートや電気温水器を設置できないといった場合でも、ガス給湯器であれば設置できることが多いです。


③電気温水器(電気給湯器)

電気温水器とは、「電気エネルギーを熱エネルギーに変換することでお湯を沸かす給湯器」のことです。「電気給湯器」と呼ばれることも多いです。
電気給湯器は期待耐用年数が約15~20年と長く、定期的なメンテナンスを欠かさずに行えば20年以上にわたって問題なく使用できることもあります。
また、ガス給湯器とは違ってガスを使用しないので、ガス漏れや火災を心配する必要はありません。
そのため、エコキュートやガス給湯器に負けず劣らず人気のある家庭用給湯器となります。


このように、エコキュート・ガス給湯器・電気温水器はそれぞれ違った性質を持っていますが、いずれも根強い人気を持っています。
しかし、既存の家庭用給湯器の経年劣化を受けて、「電気温水器からエコキュートに買い替える」「エコキュートからガス給湯器に買い替える」といった方々も存在します。
今回は、既存のものから別の家庭用給湯器に買い替えるメリット・デメリットについてお話ししていきたいと思います!


電気温水器からエコキュートに買い替えるメリット

電気温水器からエコキュートに買い替えるメリットとして、以下の3点が挙げられます。

  1. ランニングコストが安い
  2. 省エネで環境に優しい
  3. 補助金を受けられる可能性がある


①ランニングコストが安い

エコキュートと電気温水器はどちらも「電気を利用してお湯を作る」という点は共通していますが、お湯を作る仕組みは異なります。
電気温水器は電気を熱に変換することで水を温めるので、ある程度の電気が必要となります。
一方、エコキュートは空気中の熱を利用して水を温める「ヒートポンプ技術」が採用されているので、少量の電気で効率よくお湯を作れます。
そのため、エコキュートは電気温水器よりも月々の電気代を安く抑えることができます。


②省エネで環境に優しい

エコキュートは電気温水器よりも電気の使用量が少ないので、「環境に優しい」というメリットがあります。
省エネを意識して住宅設備を選択しているのであれば、エコキュートへの変更工事をおすすめいたします。


③補助金を受けられる可能性がある

国や各自治体によっては、エコキュートの設置・交換工事の際に補助金を出している場合があります。
たとえば、経済産業省の資源エネルギー庁が実施していた「給湯省エネ事業」では、エコキュートを設置することで最大5万円の補助金を受け取ることができました。
エコキュートの設置・交換工事をお得に行えるので、後述するデメリットの1つを解消することができます。


電気温水器からエコキュートに買い替えるデメリット

反対に電気温水器からエコキュートに買い替えるデメリットとして、以下の2点が挙げられます。

  1. 初期費用が高い
  2. 騒音によるトラブルが発生する可能性がある


①初期費用が高い

エコキュートの交換工事には約40~60万円ほどの費用が必要となるのに対し、電気温水器は約20~35万円とエコキュートの半額程度が相場となります。
しかし、前述の通りエコキュートは電気温水器よりもランニングコストが安いので、トータルでかかるコストもエコキュートの方が安くなる場合が多々あります。
さらに、補助金制度を活用すればエコキュートの設置・交換工事をお得に行うことができるので、この点はあまり大きなデメリットではないと言えます。


②騒音によるトラブルが発生する可能性がある

エコキュートは沸き上げ時に低周波音(周波数が低い音)を発生させます。
低周波音が人の耳に聞こえることはありませんが、不快感や圧迫感を覚えたり、家具や窓が共振してガタガタと揺れる場合があります。
夜になると眠れなくなったり、建物が揺れているような感覚があるのであれば、エコキュートが原因である可能性が高いです。
エコキュートの設置場所を変更したり、防音シートや防振ゴムを設置したりすることである程度の対策が可能ですが、騒音による問題を絶対に起こしたくないのであれば、エコキュートはあまりおすすめできないかもしれません。


エコキュートからガス給湯器に買い替えるメリット

エコキュートからガス給湯器に買い替えるメリットとして、以下の3点が挙げられます。

  1. 交換費用が安い
  2. お湯切れの心配がない
  3. 騒音によるトラブルを未然に防げる


①交換費用が安い

エコキュートとガス給湯器はどちらも10~15年ほどで寿命を迎えるため、交換工事を行う必要があります。
エコキュートは約40~60万円ほどの工事費用がかかるのに対し、ガス給湯器の交換費用は約15~30万円とされており、エコキュートの半額以下の金額で施工することができます。


②お湯切れの心配がない

エコキュートは一度に大量に沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めておき、少しずつ消費していく仕組みです。
一方、ガス給湯器はお湯が必要なときに水道水を温める瞬間式となります。
貯湯タンク内のお湯を使い切ったら再度の沸き上げが完了するまでお湯が使用できなくなるエコキュートとは異なり、ガス給湯器はお湯切れの心配がありません。


③騒音によるトラブルを未然に防げる

エコキュートは沸き上げ時に低周波音を発生させます。通常、低周波音が人の耳に聞こえることはありませんが、不快感や圧迫感を覚えたり、窓や家具が共振してガタガタと揺れる場合があります。
「エコキュートを設置してから眠れなくなった」「近隣住民から苦情が来た」といったように、エコキュートの低周波音によってトラブルが発生するケースも少なくありません。
ガス給湯器であれば低周波音が発生することはないので、騒音トラブルを未然に防ぐことができます。


エコキュートからガス給湯器に買い替えるデメリット

反対にエコキュートからガス給湯器に買い替えるデメリットとして、以下の3点が挙げられます。

  1. ランニングコストが高くなる
  2. 太陽光発電との連携機能が使えなくなる
  3. オール電化割引が適用されなくなる


①ランニングコストが高くなる

ガス給湯器はお湯を沸かす際にガスと電気が必要となるのに対し、エコキュートは空気中の熱とわずかな電気だけでお湯を沸かすことができます。
さらに、エコキュートは電気代が安い夜間に沸き上げを行うという特徴があるので、月々の光熱費に大きな差が出やすいです。
エコキュートとガス給湯器の年間光熱費を比較すると、約5万円もの差が出るとされています。


②太陽光発電との連携機能が使えなくなる

エコキュートには太陽光発電との連携機能が搭載されている場合があります。
太陽光発電の余剰電力を利用して昼間にお湯を沸かすことで、夜間の沸き上げ量を減らしてさらに電気代を安くすることができます。
しかし、ガス給湯器に変更すると太陽光発電との連携が不可能となります。
太陽光パネルの設置を検討している、もしくは既に設置している場合はエコキュートの方がおすすめであると言えます。


③オール電化割引が適用されなくなる

近年ではオール電化住宅向けの電気料金プランを提供している事業者が増えてきています。
空気中の熱と電気だけで沸き上げを行うエコキュートはその恩恵を受けることができますが、ガス給湯器に変更するとオール電化住宅ではなくなるので料金プランの適用外となってしまいます。


まとめ

以上、「電気温水器からエコキュートに買い替えるメリット・デメリット」、「エコキュートからガス給湯器に買い替えるメリット・デメリット」についてお話しさせていただきました。

電気温水器からエコキュートに変更するメリットとして、「ランニングコストが安くなる」「省エネ効果が期待できる」「補助金を受けられる可能性がある」という点が挙げられます。
エコキュートは空気中の熱と少量の電気でお湯を作るので、電気温水器よりも月々の電気代を安く抑えることができます。
一方、デメリットとしては「初期費用が高い」「騒音によるトラブルが発生する可能性がある」という点が挙げられます。
しかし、前者は補助金制度の活用、後者はエコキュートの設置場所の変更や防音シート・防振ゴムの活用によってある程度解決することができます。

また、ガス給湯器への変更には「お湯切れの心配がなくなる」「騒音によるトラブルを防げる」といったメリットがありますが、これらはエコキュートのタンク容量や設置箇所を変更すれば解決できる要素でもあります。
一方、ガス給湯器への変更によるデメリットとして「ランニングコストが高くなる」という点が挙げられます。
太陽光発電との連携機能やオール電化割引が使えなくなることで、月々の光熱費に大きな差が出ることになってしまいます。
10年間使用し続けると単純に50万円もの差額が発生することから、トータルのコストを安く抑えたいのであればエコキュートをおすすめいたします。


山梨県でのエコキュート交換工事を検討されている方は、ぜひチカラもち山梨店にお気軽にご相談ください!(*^^*)