太陽光パネルを設置していても屋根リフォームできる?|太陽光パネルを設置するメリットや施工事例を解説!

太陽光パネルをしても屋根リフォームできる?

「太陽光パネルを設置していても屋根リフォームを行えるの?」と疑問に感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、太陽光パネルが設置されていても屋根リフォームを行うことができますが、太陽光パネルの脱着作業が必要となります。

今回のコラムでは、「太陽光パネルが設置されている住宅での屋根リフォーム」について解説していきたいと思います!
太陽光パネルを設置するメリットについても解説しておりますので、太陽光パネルの設置を検討されている方もぜひ参考にしてください!


太陽光パネルとは?

近年、ご自宅の屋根に太陽光パネルを設置される方が増えてきています。
そもそも太陽光パネルとは一体何なのかというと、「太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換するパネル」のことです。太陽光パネルには、「n型半導体」と「p型半導体」という2種類の半導体を張り付けることで作られた「太陽電池」が用いられています。太陽電池に光が当たると、n型半導体にはマイナスの電気を帯びた電子が集まり、p型半導体にはプラスの電気を帯びた正孔が集まります。この性質を活かし、それぞれの電極をつなぐことで電気が流れる仕組みを作っています。

太陽光パネルが日本で販売開始されたのは1993年のことですが、当時は非常に高額(4㎾で1500万円ほど)であったため一般家庭で用いられることはほとんどありませんでした。
しかし、1994年に太陽光発電の補助金制度が開始されたり、企業側の技術革新によってコストが下がったことで、2000年代には太陽光パネルの普及率が大幅に上昇したとされています。

一般家庭にも太陽光パネルが普及した最大の要因として、2011年に発生した東日本大震災と原発事故が挙げられます。大規模な計画停電の実施により、自家発電設備として太陽光パネルが注目されたためです。
2012年には「固定価格買取制度(FIT)」による再生可能エネルギーの普及を推進されたこともあり、多くの住宅で太陽光パネルの設置が行われました。




太陽光パネルを設置するメリット

太陽光パネルを設置するメリットとして、以下の4点が挙げられます。

  • 電気代を節約できる
  • 売電収入を得られる
  • 停電時にも電気を使うことができる
  • 環境に優しい


①電気代を節約できる

太陽光パネルをご自宅の屋根に設置すれば、太陽光が当たり続ける限り何もしなくても電気を生み出してくれるようになります。
太陽光パネルによって1日に作り出される電気は、1㎾あたり約2.7㎾hとされています。一般住宅で用いられる太陽光パネルのシステム容量は3~5㎾が多く、3㎾であれば1日に8.1㎾h、5㎾であれば13.5㎾hが発電される計算となります。
1日に使用する電気量の平均は6~15㎾hであるため、5㎾の太陽光パネルであれば数値上は1日分の電気のほとんどを賄えることになります。もっとも、太陽光発電で作り出された電気は蓄電池が無いと貯めておくことができない上に夜間は発電することができないので、太陽光発電だけで1日に使用する電気量すべてをカバーすることは困難です。
とはいえ、太陽光パネルを設置することで電気代を大幅に節約することができるので、少しでも電気代を安くしたいという方におすすめです。


②売電収入を得られる

太陽光パネルには蓄電システムが存在しないので、蓄電池を用意しないと「日中に作った電気を貯めておいて夜間に使用する」といったことができません。そのため、日中に使い切れなかった電気が無駄になってしまうことがあります。
そんな余剰電力を無駄にしないために、電力会社に一定金額で買い取ってもらう「固定価格買取制度(FIT)」が2012年から実施されています。この制度を活用すれば、太陽光発電によって使用電力を賄えるだけでなく売電収入を得ることもできます。

ただし、固定価格買取制度は適用期間が定められており、10㎾h未満の太陽光パネルの場合は10年間とされています。
期間が満了すると買取価格が大幅に下がってしまうため、以前のように売電収入を得ることは難しくなります。
余剰電力を自家消費できるように電気自動車やエコキュートを導入したり、蓄電池を設置して夜間や雨の日にも電気を使えるようにするといいでしょう。


③停電時にも電気を使うことができる

太陽光パネルを設置しておけば、震災等によって停電が発生したとしても日中は電気を使用することができます。
震災に備えた家づくりがしたいという方は、太陽光パネルを設置されると安心してお過ごしいただけるようになるでしょう。


④環境に優しい

太陽光パネルによる発電は太陽光のエネルギーだけで行われます。化石燃料のように発電時に二酸化炭素が排出されることもないので、環境に優しい発電方法であると言えます。
再生可能エネルギーの普及によって2050年までに「カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、排出量を実質ゼロとする概念)」を実現させるために、国や各自治体で太陽光発電に関する補助金・助成金制度が出されている場合があります。
太陽光パネルの設置を検討されている方は、補助金・助成金が出ていないかを事前に確認されるといいでしょう。



太陽光パネルを設置していても屋根リフォームは行える?

太陽光パネルが設置されていてもいなくても、月日の経過とともに屋根が劣化していくことには変わりません。
そのため、10~20年おきに屋根のメンテナンスを行う必要があるのですが、「太陽光パネルを設置していても屋根リフォームってできるの?」と疑問に感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。



結論から言うと、太陽光パネルが設置されている住宅で屋根リフォームを行う場合、太陽光パネルの脱着作業が必要となります
屋根塗装工事の場合、まず足場を設置してから太陽光パネルを取り外し、補修作業や塗装が行われます。上塗りまで終わったら、最後に太陽光パネルを設置し直せば屋根塗装工事完了となります。
太陽光パネルの脱着を行う場合、作業費や材料費、足場代の他に脱着費用がかかる可能性があります。そのため、太陽光パネルが設置されていない住宅に比べて工事費用が高くなりやすいです。
太陽光パネルを脱着せずに塗装する方法もありますが、太陽光パネルの下に位置する屋根材の劣化を見逃したり、色ムラや塗り残しが発生する可能性が高いのでおすすめできません。どうしても工事費用を安く抑えたいという方以外は太陽光パネルの脱着を行うようにしましょう。

太陽光パネルの脱着は屋根塗装工事だけでなく、屋根葺き替え工事やカバー工事でも行われます。
屋根葺き替え工事は「既存の屋根材をすべて取り除き、下地を補修してから新しい屋根材を取り付ける工法」です。太陽光パネルだけを残して既存の屋根材を取り除くことはできないので、棟板金や雪止めなどと一緒に取り外します。
一方、屋根カバー工事は「既存の屋根材の上から新しい屋根材を被せる工法」になります。太陽光パネルを残したまま新しい屋根材を被せようとしても、均一に施工できない上に太陽光パネルが屋根材の重さによって割れてしまう可能性があります。そのため、こちらも太陽光パネルの脱着を行う必要があるのです。
屋根塗装工事とは異なり、屋根葺き替え工事・カバー工事の場合は太陽光パネルの脱着がほぼ必須となりますので、ご自宅の屋根リフォームを検討されている方はこの点を留意しておくといいでしょう。

悪徳業者や太陽光パネルの取り扱い経験が不足している業者と契約してしまうと、屋根に上った際に太陽光パネルを踏んで割ってしまったり、誤った箇所に太陽光パネルを取り付けて施工不良につながってしまう恐れがあります。
ご自宅の屋根に太陽光パネルを設置されている方は、現地調査や見積もり作成を依頼する際にその旨を施工業者に伝え、太陽光パネルを取り扱った経験があるかどうかを確認しましょう。施工事例がホームページ等に公開されている場合はそれを見せてもらうことをおすすめいたします。

悪徳業者のよくある手口について過去のコラムで解説させていただいておりますので、悪徳業者と契約してしまう可能性を少しでも減らすためにそちらもご参照ください。
(「外壁塗装・屋根リフォームにおける悪徳業者のよくある手口|施工業者を選ぶときのポイント」)


太陽光パネルが設置されている住宅での施工事例

ここでは、ガイソー横浜港南店で行わせていただいた屋根カバー工事の事例をご紹介したいと思います。
施工前の屋根には色あせやサビ、汚れなどの症状が見られ、太陽光パネルの下の屋根材にも同様の症状が発生していました。
今回の工事では、弊社で太陽光パネルの脱着を行わせていただきました。太陽光パネルを固定している金具を取り外したら、傷つけないように丁寧に降ろします。

施工前
太陽光パネル撤去後の屋根

太陽光パネルを取り外したら、通常のカバー工事と同様に棟板金の撤去、ルーフィングの敷設、新しい屋根材の設置……といったように作業を進めていきました。
新しい棟板金の設置まで終わったら、最後に太陽光パネルの再設置作業が行われました。元々設置されていた箇所に配置し、金具でしっかりと固定します。

施工後

以下のURLから施工事例を見ることができますので、ご自宅の屋根リフォームを検討されている方はぜひご参照ください。
https://kensho-yokohama-tosou.com/examples/1433/


まとめ

以上、太陽光パネルと屋根リフォームについて解説させていただきました。
太陽光パネルを設置することで「電気代を節約できる」「停電時にも電気を使うことができる」「環境に優しい」などといった様々なメリットを得られるため、近年多くの住宅で設置されています。

太陽光パネルが設置されている屋根のリフォームを行う場合、太陽光パネルの脱着作業が必要となります。
屋根塗装工事・葺き替え工事・カバー工事のいずれであっても太陽光パネルを脱着する必要があるため、ご自宅の屋根リフォームを検討されている方はこの点を留意しておくといいでしょう。

太陽光パネルの取り扱いに慣れていない業者と契約してしまうと、太陽光パネルの破損や施工不良の発生につながる恐れがあります。
施工事例や実績を確認し、太陽光パネルが設置されている屋根の施工経験が豊富な業者に依頼されることをおすすめいたします。

ガイソー山梨店では現地調査・見積もり作成を無料で行わせていただいております。
太陽光パネルを設置している屋根のリフォームを検討されている方は、ぜひお気軽にガイソー山梨店にご相談ください!(*^^*)