こんにちは☀
ガイソー横浜港南店・町田店です!
皆様のご自宅の外壁には、緑色や黒色の汚れが付着していないでしょうか?
この汚れは「カビ」「コケ」が外壁に定着・繁殖したことが原因で発生したものなのですが、カビとコケの違いについて詳しく知っているという方は少ないと思います。
また、「カビやコケが外壁に発生したとしても、建物の外観が悪くなるだけじゃないの?」と思われている方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、外壁に発生したカビ・コケを放置すると、「塗膜の劣化の進行」「外壁内部の雨漏りや腐食の発生」「深刻な健康被害の発生」などの様々な問題が起こってしまいます。
そこで今回は、外壁に発生する カビ・コケ の違いと、それを放置することで起こる問題について解説していきたいと思います!
カビとは?
カビとは、真菌類(光合成を行わず、有機物を分解することで栄養を得る生物群。キノコや酵母など)に属する微生物の一種で、「糸状菌(しじょうきん)」とも呼ばれます。
カビの繁殖方法として「無性生殖」と「有性生殖」の2パターンが挙げられますが、基本的には前者の方法で繁殖します。
カビの無性生殖は、カビが放出した胞子が空気中を漂い、条件に適した場所に発芽することで行われます。カビの胞子は乾燥や高温に強いので、広範囲に分布されてしまいます。
胞子が発芽すると、「菌糸」と呼ばれる細長い糸が伸び始めます。菌糸はカビが栄養や水分を吸収するための重要な部分であり、有機物を分解する機能を持っています。
菌糸が成長し続けると、やがて目視できるほど菌糸の大きな集合体が形成されるようになり、これを「コロニー」と呼びます。
つまり、「外壁にカビが発生している」と気付いたときには「既に膨大な数の菌糸が繁茂している」ということになります。
さらに、成長した菌糸が胞子を形成・放出する機能を持つようになることで、カビはさらにテリトリーを拡大していくのです。
カビの繁殖に適した場所は「日当たりが悪く、湿気が溜まりやすい場所」であるため、日陰になりやすい建物の北側でカビが繁殖することが多いです。
コケとは?
コケとは、一般的に「『コケ植物』と呼ばれる原子的な植物群に属する植物」のことを指しており、種子を持たない(非種子植物)ので胞子の形成・放出によって繁殖するという特徴を持っています。
カビと同様にコケも「無性生殖」と「有性生殖」の2パターンによって繁殖しますが、コケの繁殖において胞子の放出は有性生殖に該当するという違いがあります。
コケには雄株と雌株の2種類が存在し、この2つの交配によって「胞子体」と呼ばれる器官が形成されます。胞子体の内部で胞子を作り出し、成熟した胞子を放出することで、コケの繁殖が行われるのです。
コケの胞子は空気によって散布されますが、コケの種類によっては臭いを出して虫をおびき寄せ、虫の体に胞子を付着させることで遠い場所にまで移動することもあります。
コケは「湿気が溜まりやすい場所」を特に好みますが、コケは非常に適応力のある植物なので、日当たりが良く、乾燥している場所でも生息することができます。
充分な水分が無いと胞子の形成が不可能なので、コケの繁殖を抑制することができると思ってしまいますが、コケは何らかの要因で切断された自らの一部からクローンを形成することが可能です。
このようにコケは非常にたくましい生物であるため、外壁や屋根の至るところに繁殖してしまいます。
カビとコケの違い
外壁に発生するカビとコケには、以下のような違いが存在します。
- 日当たりの良い場所で繁殖できるか
- 色の違い
カビとコケはどちらも「湿気が溜まりやすく、水分が多い場所」を好むという共通点がありますが、カビが直射日光への弱さから日当たりの悪い場所でしか繁殖できないのに対し、コケは日当たりの良い場所であっても問題なく繁殖できるという違いがあります。
カビは紫外線に弱く、長期間にわたって直射日光に当たり続けることでカビの活動が抑制され、やがて死滅します。それに対して、コケの中には直射日光による乾燥に耐えられる種類も存在します。
そのため、建物の南側のように日当たりの良い外壁に繁殖するのは、コケであることがほとんどです。
また、同様の理由でカビが屋根に繁殖することはないため、屋根に発生した緑色の汚れはコケという認識で問題ありません。
カビとコケの違いとして、「色」も挙げられます。
外壁に付着するカビには緑色や黒色、白色のように様々な色があるのに対し、コケは基本的には緑色となります。
乾燥過多や日光不足によってコケが茶色に変色することもありますが、水分を充分に吸収することで緑色に戻ります。
カビとコケのどちらにも緑色が存在するので、外壁に付着した緑色の汚れがどちらなのかを見分けることが困難です。その場合は、外壁の日当たりの良さによってカビかコケかを判断するようにしましょう。
カビ・コケ を放置するとどうなる?
外壁に付着したカビ・コケを放置すると、以下のような症状が発生する可能性があります。
- 建物の外観が悪くなる
- 塗膜の劣化が進行する
- 雨漏りや腐食の発生
- 健康被害の発生
カビやコケが付着すると、外壁に緑色や黒色などの汚れが広範囲に現れるため、建物の外観が悪くなってしまいます。
根付いたカビやコケを洗い落とすことは困難なので、高圧洗浄もしくはバイオ高圧洗浄を行う必要がありますが、根っこからしっかりと洗い落とさないと再び繁殖してしまいます。
光合成によって栄養を得るコケに対し、真菌類であるカビは有機物を分解・吸収することで成長します。つまり、カビが外壁に付着すると、塗膜内の有機物(顔料や樹脂など)をエサとして分解してしまうため、塗膜の劣化が急速に進行してしまうのです。
コケであれば塗膜を劣化させないのかというとそうではなく、コケが外壁に定着する際に根を張ることで、塗膜の表面にダメージを与えます。この箇所に雨水が当たることで、塗膜の劣化が進んでしまいます。
塗膜の劣化が進んだ外壁は防水性能が低下してしまうため、外壁が雨水や湿気を吸収することでカビやコケがさらに住みやすい場所となるだけでなく、外壁内部への雨漏りや腐食につながってしまう可能性もあります。
さらに、外壁に発生したカビによって深刻な健康被害が起こる場合があります。
空気中を漂うカビの胞子を吸い込むと、「夏型過敏性肺炎」や「アレルギー性鼻炎」などのアレルギー反応が起こります。夏型過敏性肺炎の症状として発熱・咳・息切れ・全身のだるさなどが挙げられ、主に梅雨から夏場にかけて発症することが多いため、このような病名がつけられています。
また、免疫機能が低下していたり、肺に何らかの問題を持っている方などが胞子を吸い込むと、「肺アスペルギルス症」という感染症にかかることもあります。発熱や喀血、胸痛などの深刻な症状が現れ、死亡率も決して低くはありません。そのため、免疫機能に不安のある方は、カビの発生に気付いたら速やかにリフォーム業者にご相談ください。
コケはどうなのかというと、やはり胞子を吸い込むことでアレルギー反応が起こる場合があります。
コケによって「アレルギー性皮膚炎」が起こると、全身のかゆみや腫れ、発疹などの症状が現れます。アレルギー性皮膚炎が死因となることは基本的にありませんが、重症化によって日常生活を満足に送ることができなくなってしまうので、外壁にコケを見つけたら早めにメンテナンスを行うようにしましょう。
まとめ
以上、外壁に発生するカビとコケの違いと、それらを放置することで起こる問題について解説させていただきました。
カビとコケは「日当たりの良い場所でも生息・繁殖できるか」「外壁に付着した汚れの色」といった違いがあるため、これをもとにご自宅の外壁に発生したものが何なのかを見分けるようにしましょう。
また、外壁に発生したカビやコケを放置することで、建物全体の寿命が縮まるだけでなく、人体に深刻な影響が出てしまうという問題があります。ご自身かご家族の中に免疫機能が低下している方がいらっしゃる場合は、カビやコケが発生していないか定期的にメンテナンスを行うことをおすすめいたします。
ガイソー横浜港南店・町田店では現地調査を無料で行っておりますので、「外壁に発生している汚れがカビ・コケかどうかを調べてほしい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください!