金属屋根 のメリット・デメリット|耐用年数や費用、地震への強さについて解説!

こんにちは☀
ガイソー山梨店です!

皆様は「金属屋根」と呼ばれる屋根材をご存知でしょうか。
金属屋根は鉄やアルミニウム、ステンレス、ガルバリウム鋼板などの金属から作られており、スレート屋根と並んで人気な屋根材となっています。

金属屋根には「耐久性・防錆性に優れる」「軽量で地震に強い」「豊富なデザイン」といったメリットがありますが、金属屋根を採用するデメリットもまた存在します。
金属屋根のデメリットをしっかりと理解しないまま施工すると、理想とは異なる住まいとなってしまう可能性があります。

そこで今回は、金属屋根のメリット・デメリットについて解説していきたいと思います!

ガルバリウム鋼板屋根

金属屋根 とは?

金属屋根とは、「金属を薄い板状に加工してできた屋根材」のことです。鉄やアルミニウム、ステンレス、ガルバリウム鋼板などの様々な金属から作られています。

関東大震災による大規模な火災被害を受けて、軽量で耐火性に優れる「トタン屋根」が広く用いられるようになったことが日本における金属屋根の始まりです。全国各地でトタンが不足するほど、大人気な屋根材であったとされています。

しかし、トタン屋根には「サビが発生しやすい」という大きなデメリットが存在したため、その耐久性が疑問視されるようになりました。
さらに、1960年代には酸性雨による被害が多く報告されるようになったことで、トタン屋根の需要がほとんど失われ、金属屋根も他の屋根材の陰に隠れてしまいました。

その後、アメリカで開発された「ガルバリウム鋼板」が金属でありながらサビに強いとして、金属屋根の素材として使用されるようになりました。
ガルバリウム鋼板の登場によって金属屋根の人気が再び高まり、現在ではスレート屋根に負けず劣らずのシェア率を誇ります。

 金属屋根


金属屋根のメリット

金属屋根を使用するメリットとして、以下の3点が挙げられます。

  • 耐久性・防錆性に優れる
  • 軽量で地震に強い
  • デザインが豊富に存在する


耐久性・防錆性に優れる

金属が持っている「結晶構造(原子や分子が規則正しく配列したもの)」により、金属は外部からの衝撃に対して優れた耐久性を発揮することができます。
そのため、金属屋根の期待耐用年数は約20~30年とされています。

また、金属屋根の素材として用いられるガルバリウム鋼板とステンレスは、「サビに強い金属」として有名です。
ガルバリウム鋼板は、配合されている亜鉛の「犠牲防食作用」によって優れた防錆性を持っています。犠牲防食作用とは、「金属に発生した傷によって鉄や鋼などが露出してしまったとしても、亜鉛が自ら溶け出して皮膜を形成して他の金属を保護する性質」のことです。まさしく亜鉛の犠牲によって、ガルバリウム鋼板全体はサビから守られているのです。

一方、ステンレスは「クロム」と呼ばれる元素が多く配合されたことによってサビに耐性を持つようになりました。
クロムは空気中の酸素と反応することで、ステンレスの表面に薄い膜を形成する性質を持っています。この膜は傷がついたとしてもすぐに再生するため、長期間にわたって雨水や汚れからステンレスを保護することができます。

このように、金属屋根には耐久性・防錆性に優れる金属が使用されているので、ご自宅の屋根を長期間にわたって保護し続けることが可能となります。

金属屋根(ガルバリウム鋼板)の費用相場は、屋根1㎡あたり6000~9000円とされています。
屋根材の中では比較的安価であり、耐用年数もかなり長いことから、金属屋根は経済的にお得な屋根材であると言えます。


軽量で地震に強い

金属が非常に軽量な物質であることから、金属から作られた金属屋根もまた「屋根材の中で最も軽い」という特徴を持っています。
前回ご紹介したスレート屋根は屋根1㎡あたり約20㎏ほどであるのに対し、金属屋根は屋根1㎡あたり約6㎏とされています。
軽量な屋根材を採用することで、建物の耐震性を向上させることができます。地震発生時に建物にかかる負荷(地震力)は建物の重量に比例して大きくなるので、建物全体の重量を減らせば減らすほど地震による被害を小さくできるからです。
また、屋根の重量が小さいと建物の重心が低くなるため、地震発生時の揺れ幅も小さくすることが可能です
いずれ来るとされている大地震に備えたい場合は、ご自宅の屋根を金属屋根に変更されることをおすすめいたします。

なお、建物の重量と耐震性の関係については過去のコラムで取り上げておりますので、気になった方はぜひご参照ください。


デザインが豊富に存在する

金属屋根には「デザインが豊富に存在する」というメリットもあります。
金属は切断・変形が容易であるため、金属屋根を様々な形状に加工することができます。シンプルでスタイリッシュな形状から神社仏閣のように複雑な形状まで、金属屋根のデザインは非常に幅広く存在しているので、ご自宅の雰囲気に合わせた屋根を選択可能です。


金属屋根のデメリット

反対に金属屋根を使用するデメリットとして、以下の3点が挙げられます。

  • 遮音性が低い
  • サビが発生してしまうことがある
  • 強い衝撃によって傷や凹みが発生しやすい


遮音性が低い

金属屋根は他の屋根材に比べて薄く加工されているため、「遮音性が低い」というデメリットを持っています。屋根に雨や雹が当たる音が室内に響きやすく、物音に敏感な方は快適に過ごせなくなってしまう可能性があります。
とはいえ、近年の金属屋根は「断熱材一体型屋根材」であることが多く、裏面に張り付けられた断熱材の厚みによって外部の音が遮断されることで、騒音問題はある程度解消されています。
そのため、金属屋根のデメリットの1つではありますが、あまり気にする必要はないと言えます。


サビが発生してしまうことがある

金属屋根の大きなデメリットとして、「サビが発生してしまう可能性がある」という点が挙げられます。
金属屋根に使用されることが多いガルバリウム鋼板やステンレスは優れた防錆性を持っていますが、決して半永久的にサビないというわけではありません。長期間にわたって雨風に晒され続けることで、屋根にサビが発生してしまいます。

屋根に発生したサビを放置すると、腐食(化学反応によって消耗・変質が起こり、金属が失われてしまう現象)の発生によって屋根の表面に穴が開いてしまい、そこから雨水が入り込むようになります。屋根内部の雨漏りや腐食につながってしまう可能性があるため、非常に危険な症状であると言えます。

金属屋根のメンテナンスは約10~20年周期で行うことが推奨されているので、前回の工事から時間が経っている場合は施工業者に相談するようにしましょう。

強い衝撃によって傷や凹みが発生しやすい

金属屋根は強い衝撃によって傷や凹みが発生してしまうことがあります
前述の通り、金属屋根は金属を薄い板状に加工したものなので、その強度もある程度低下してしまっているのです。
金属屋根の傷や凹みが起こると、建物の見映えを悪くするだけでなく塗膜のひび割れや剥がれにつながってしまう可能性があります。

「屋根に何かが衝突したかも?」「屋根材が凹んでいる……」といった場合は、早めに屋根のメンテナンスを検討されることをおすすめいたします。

塗膜が剥がれたトタン屋根


まとめ

以上、金属屋根のメリット・デメリットについて解説させていただきました。

金属屋根には「耐久性・防錆性に優れる」「軽量で地震に強い」「デザインが豊富に存在する」といった多くのメリットが存在するため、スレート屋根と並んで人気の屋根材となっています。

しかし、金属屋根には「サビが発生することがある」「傷や凹みが発生しやすい」というデメリットもあります。
金属屋根に使用されているガルバリウム鋼板・ステンレスはサビに強いものの、半永久的にサビないというわけではありません。
金属屋根への変更を検討されている方はこれらのメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、金属屋根のメンテナンスを欠かさず行うようにしましょう!(*^^*)

ガイソー山梨店では現地調査を無料で行っておりますので、「金属屋根のメンテナンスの時期が近付いてきた」「金属屋根に傷や凹みがある」といった場合は、ぜひお気軽にご相談ください!