屋根葺き替え工事の費用相場について解説!

屋根葺き替え工事の費用相場

屋根の劣化が気になったことをきっかけに、ご自宅の屋根リフォームを検討されている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
劣化具合によっては塗装工事ではなく「葺き替え工事」が必要となる場合があります。屋根葺き替え工事とは「既存の屋根材をすべて取り除き、下地補修を行ってから新しい屋根材を取り付ける工事」のことで、塗装工事では補修し切れないほど屋根が劣化しているときに行われます。

屋根葺き替え工事は塗装工事に比べて費用が高くなりやすいです。そのため、悪徳業者から高額見積もりを提示されても気が付かずにそのまま契約してしまう危険があります。
そのような事態を未然に防ぐために、屋根葺き替え工事の費用相場をしっかりと把握されることをおすすめいたします。

そこで今回は、「屋根葺き替え工事の費用相場」について解説していきたいと思います!
工事費用を安く抑える方法」や「葺き替え以外の屋根工事」についてもお話しさせていただいておりますので、ご自宅の屋根葺き替え工事を検討されている方はぜひお読みください!


屋根葺き替え工事の費用相場

屋根葺き替え工事にかかる費用は「既存の屋根材」と「新しい屋根材」の種類によって変わります。
屋根葺き替え工事の既存の屋根材ごとの費用相場をまとめると、以下のようになります。


既存の屋根材工事内容費用相場
粘土瓦粘土瓦→粘土瓦約100~250万円
粘土瓦→スレート屋根約70~200万円
粘土瓦→ガルバリウム鋼板屋根約80~200万円
スレート屋根スレート屋根→スレート屋根約70~160万円
スレート屋根→ガルバリウム鋼板屋根約80~200万円
セメント瓦セメント瓦→粘土瓦約100~250万円
セメント瓦→スレート屋根約95~200万円
セメント瓦→ガルバリウム鋼板屋根約80~200万円

なお、上記の表はあくまで目安であり、実際の費用は屋根の形状や勾配、面積などの要因によって変動します。
実際の屋根葺き替え工事の平均総額は約70~250万円であるとされています。

費用相場を前もって理解していれば、見積もりの金額が極端に安かった・高かった場合に「どうやって費用を算出したのか」と疑問に感じることができます。
悪徳業者と契約してしまう可能性を大幅に減らせるので、まずは上記の表でざっくりと屋根葺き替え工事の費用相場を把握されることをおすすめいたします。


屋根葺き替え工事で見られる屋根材の種類

前述の通り、屋根葺き替え工事にかかる費用は主に「屋根材の種類」によって変わります。
屋根葺き替え工事でよく見られる屋根材として、以下の3種類が挙げられます。

  1. スレート屋根
  2. ガルバリウム鋼板屋根
  3. 粘土瓦


①スレート屋根

スレート屋根とは、「薄い板状に加工した屋根材」のことです。セメントと繊維素材を混ぜ合わせて加工した「化粧スレート」が主流です。
スレート屋根は屋根材の中でも比較的軽量で屋根1㎡あたり約20㎏と、日本瓦(約60㎏/㎡)の1/3程度の重量しかありません。
軽量な屋根材に変更すれば建物の耐震性が向上するので、粘土瓦のように重量な屋根材からスレート屋根に葺き替える場合が多いです。

スレート屋根の施工費用は屋根1㎡あたり約4000~8000円です。


②ガルバリウム鋼板屋根

ガルバリウム鋼板屋根とは、その名の通り「ガルバリウム鋼板を薄い板状に加工した屋根材」のことです。
ガルバリウム鋼板は金属鋼板にアルミニウムや亜鉛、シリコンなどをめっきして作られた素材で、犠牲防食作用によって「金属でありながらサビに強い」という特長を持っています。

ガルバリウム鋼板屋根は金属なので非常に軽量です。屋根1㎡あたりの重量が約6㎏であるため、建物の耐震性が大幅に向上します。

ガルバリウム鋼板屋根の施工費用は屋根1㎡あたり約5000~8000円となります。


③粘土瓦

粘土瓦とは、「粘度を原料として作られた瓦屋根」のことです。粘土瓦には釉薬(ゆうやく)が表面に塗装されている「陶器瓦」という種類が存在し、無釉薬瓦に比べて粘土瓦の防水性能とツヤ感が大幅に向上しています。

粘土瓦は非常に優れた耐久性を持っていますが、屋根1㎡あたりの重量が約60㎏、場合によっては100㎏近くになることもあるので、「建物の耐震性が低くなる」というデメリットがあります。
そのため、葺き替え工事によって軽量な屋根材に変更されるケースが多いです。
しかし、粘土瓦の長寿命に魅力を感じ、既存の屋根材から粘土瓦に葺き替えるという方もいらっしゃいます。

粘土瓦の施工費用は屋根1㎡あたり約5500~15000円となります。
屋根材自体の価格が高い上に、施工や取り扱いに専門的な知識・経験が必要となるため、どうしても施工費用は高くなってしまいます。


スレート屋根、ガルバリウム鋼板屋根(金属屋根)、粘土瓦のメリット・デメリットについては過去のコラムで解説させていただいておりますので、興味を持たれた方はぜひそちらもご覧ください。

屋根材5種類を解説!|費用、耐用年数、メリット・デメリット



このように、屋根葺き替え工事は屋根材の種類によって工事費用が大きく変わります。
その他、「足場代」や「下地補修費」、「既存の屋根材の解体・処分」などの様々な費用がかかります。

見積もりを取る際は、ご自宅の屋根材と希望される屋根材の種類を踏まえた上で、大まかな費用相場を把握するようにしましょう。
費用相場よりも高すぎる・安すぎる見積もりを受け取ったときに、「なぜこのような金額になったのか」と疑問に感じることができるので、悪徳業者と契約してしまう可能性を大幅に減らし、屋根葺き替え工事への不安を解消できます。
相見積もり(複数の業者から見積もりを受け取り、内容や金額を比較すること)も行いやすくなりますので、満足できる屋根塗装工事を行うためにも事前に費用相場を把握されることをおすすめいたします。


工事費用を安く抑えるためには?

前述の通り、屋根塗装工事の平均総額は約70~250万円となります。屋根塗装工事の平均総額が約40~60万円であることから、かなり高額であると思われる方が多いのではないでしょうか。
塗装工事とは異なり頻繁なメンテナンスを行う必要がないので、トータルの工事費用を安く抑えることができます。しかし、1回の工事費用の高さからなかなか屋根葺き替え工事に踏み切れない……という方も多いです。

そこで、屋根葺き替え工事の工事費用を安くする方法をいくつかご紹介したいと思います!

①助成金・補助金制度を活用する

国や都道府県、市区町村で行われている助成金・補助金制度を活用することで、屋根葺き替え工事をお得に行える場合があります。
「工事費用の1/3」「最大30万円」といったように高額の助成金・補助金を受け取ることができるので、屋根葺き替え工事を検討されている方は事前にチェックされることをおすすめいたします。

②屋根リフォーム・外壁塗装工事を同時に行う

屋根リフォームを行う際、職人の安全確保のために必ず足場を設置する必要があります。2階以上が存在する住宅での外壁塗装工事でも同様です。
一般的な30坪の住宅の場合、足場代として約10~20万円かかります。もし屋根リフォームと外壁塗装工事を別々に行うと、足場だけで約20~40万円かかることになってしまいます。
しかし、屋根リフォームと外壁塗装工事を同時に行えば足場の設置・解体が1回だけで済むので、約10~20万円が浮くことになります。
そのため、屋根と外壁の劣化具合にあまり差がない場合は同時に施工されることをおすすめいたします。

➂火災保険を活用する

屋根に発生した損害が火災や自然災害(台風や落雷など)が原因である場合、火災保険によって保険金を受け取れる可能性があります。屋根葺き替え工事を検討されている方は、ご自宅にかけられている保険内容をしっかりと確認されることをおすすめいたします。
ただし、損害が発生してから3年以内に申請しないと保険金を受け取ることができません。保険会社への申請は工事が終わってからでも問題ないので、なるべく早めに補修工事を行うようにしましょう。


これらの方法を活用すれば、数十万円ほど安く屋根葺き替え工事を行うことができます。
詳しくは過去のコラムで取り上げさせていただいておりますので、ぜひそちらもご参照ください。
(「屋根・外壁塗装工事にかかる費用を安くする方法を解説!」)



葺き替え以外の屋根工事

屋根工事には葺き替えだけでなく「塗装工事」、「カバー工事」といった工法も存在します。
塗装工事は3つの工法の中で最も安価で施工することができます。一方、カバー工事は塗装工事では補修し切れないほど屋根が劣化している場合に行われます。

屋根塗装工事

屋根塗装工事とは、外壁と同じく「既存の屋根材を補修してから下塗り・中塗り・上塗りの3回塗装を行う工法」のことです。
防水性能を有する塗膜を形成することで、屋根材を雨水や湿気から保護します。

【メリット】

  • 屋根の耐久性・耐候性が向上する
  • 塗料が持つ機能を屋根に付与できる
  • 安価で施工できる

【デメリット】

  • 定期的に塗り替え工事を行う必要がある


屋根カバー工事

屋根カバー工事とは、「既存の屋根材の上から新しい屋根材を被せる工法」のことです。
屋根葺き替え工事と同じく、塗装工事では補修し切れないほど屋根が劣化している場合に行われます。下地があまり傷んでいない場合はこちらの工法が有効です。

【メリット】

  • 断熱性・遮音性が向上する
  • 工期が短い
  • 葺き替え工事よりも工事費用が安くなりやすい
  • 外観のイメージチェンジができる

【デメリット】

  • 建物の耐震性が低下する


まとめ

以上、屋根葺き替え工事の費用相場についてお話しさせていただきました。
費用相場は主に「既存の屋根材」と「新しい屋根材」の種類によって変わってきます。どんな屋根材からどんな屋根材に葺き替えるかによって金額が変わるので、ご自宅の屋根材と希望される屋根材の種類を把握されることをおすすめいたします。

屋根葺き替え工事の費用相場を知ることで、実際に見積もりを受け取ったときにその金額が適切であるかどうかを理解することができます。
費用相場に比べて極端に安い・高い金額だった場合、その見積もりを出したのは悪徳業者である可能性があります。
悪徳業者と契約してしまう可能性を少しでも減らすためにも、屋根葺き替え工事の費用相場をしっかりと把握するようにしましょう。


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