屋根塗装工事を検討されている方は、まず「費用相場」が気になるのではないでしょうか。
屋根塗装工事にかかる費用は屋根の種類や状態、使用する塗料、工程などによって変動します。
施工業者によって費用の算出方法は大きく変わることから、屋根塗装工事の費用相場を把握していないと悪徳業者と契約してしまう危険があります。
そこで今回は、「屋根塗装工事の坪数ごとの費用相場」について解説していきたいと思います!
「工事費用を安く抑える方法」や「塗装以外の屋根工事」についてもお話しさせていただいておりますので、ご自宅の屋根塗装工事を検討されている方はぜひお読みください!
屋根塗装工事の坪数ごとの費用相場
屋根塗装工事の坪数ごとの費用相場は以下の通りです。
坪数 | 屋根塗装面積 | 費用相場 |
---|---|---|
20坪 | 約50㎡ | 約20~40万円 |
30坪 | 約100㎡ | 約30~60万円 |
40坪 | 約140㎡ | 約35~80万円 |
50坪 | 約180㎡ | 約40~100万円 |
なお、上記の表はあくまで目安であり、実際の費用は屋根材の種類や使用する塗料、屋根の勾配などの様々な要因によって変動します。
実際の屋根塗装工事の平均総額は約40~60万円であるとされています。
大まかな費用相場が分かっていれば、極端に安い・高い見積もりを受け取ったときに「どうやって費用を算出したのか」と疑問に感じることができます。
見積もりに疑問を抱かないまま悪徳業者と契約してしまう可能性を大幅に減らせるので、まずは上記の表でざっくりと屋根塗装工事の費用相場を把握されることをおすすめいたします。
屋根塗装工事の費用に影響するポイント
前述の通り、屋根塗装工事にかかる費用は「屋根材の種類」、「使用される塗料」、「屋根の勾配」などの様々な要因によって変動します。
それぞれのポイントについて解説していきたいと思います。
屋根材の種類
屋根塗装工事では、その住宅でどんな屋根材を使用しているかによって工事費用が変わります。
高価な屋根材であるほど専門的な知識や技術が必要となることから、作業費や人件費が高くなる傾向があります。
一般的な屋根材の種類として、以下の3点が挙げられます。
- スレート屋根
- 金属屋根
- セメント瓦
①スレート屋根
スレート屋根とは、「薄い板状に加工された屋根材」のことです。セメントと繊維素材を混ぜ合わせて加工した「化粧スレート」が一般的です。
スレート屋根は工場での大量生産が可能であり、メンテナンスも比較的容易であることから、安価な屋根材としてトップクラスの人気を誇っています。
メンテナンスの目安年数は約7~8年と短スパンですが、塗装工事にかかる費用は安価になりやすいです。
使用する塗料 | 塗装費用相場 |
---|---|
ウレタン塗料 | 1500~2000円/㎡ |
シリコン塗料 | 1800~2500円/㎡ |
フッ素塗料 | 3300~4500円/㎡ |
②金属屋根
金属屋根とは、その名の通り「金属を薄い板状に加工した屋根材」のことです。鉄やアルミニウムなどの様々な金属から作られていますが、中でもガルバリウム鋼板製の人気が高いです。
軽量で地震に強く、金属でありながらサビにくいことから、スレート屋根に負けず劣らず人気な屋根材となります。
使用する塗料 | 塗装費用相場 |
---|---|
ウレタン塗料 | 1800~2000円/㎡ |
シリコン塗料 | 1800~2200円/㎡ |
フッ素塗料 | 3300~4500円/㎡ |
③セメント瓦
セメント瓦とは、「セメントを原料として作られた瓦屋根」のことです。
スレート屋根や金属屋根の人気に押されて生産数が激減してしまいましたが、現在でもセメント瓦を使用されている住宅は多く存在します。
セメント瓦は工場での大量生産が可能であることから、瓦屋根の中でも比較的安価で施工することができます。
使用する塗料 | 塗装費用相場 |
---|---|
ウレタン塗料 | 1500~2000円/㎡ |
シリコン塗料 | 2000~2700円/㎡ |
フッ素塗料 | 3100~3500円/㎡ |
スレート屋根、金属屋根、セメント瓦のメリット・デメリットについては過去のコラムで解説させていただいておりますので、興味を持たれた方はぜひそちらもご覧ください。
「屋根材5種類を解説!|費用、耐用年数、メリット・デメリット」
使用される塗料
屋根塗装工事では、使用される塗料の種類によって工事費用が変わります。
一般的に使用される塗料として、以下の3点が挙げられます。
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- フッ素塗料
上記の表のように、耐用年数の長さに比例して塗装工事にかかる費用も高くなります。
そのため、工事費用をできるだけ安く抑えるために安価な塗料を選択されるお客様もいらっしゃいます。
しかし、安価な塗料は頻繁にメンテナンスを行わなければならないことから、トータルの工事費用が高くなる傾向があります。
高価な塗料で塗装した方が長い目で見るとお得というケースも多々あるので、「1回の工事費用を安くしたい」のか「トータルの工事費用を安く抑えたい」のかによって塗料を選択されることをおすすめいたします。
ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料それぞれのメリット・デメリットについては過去のコラムで解説させていただいておりますので、興味を持たれた方はぜひそちらもご覧ください。
「外壁塗装の塗料7種類を解説!|費用、耐用年数、メリット・デメリット」
屋根の勾配
屋根塗装工事では、屋根の勾配(傾き)によって工事費用が変動する場合があります。
屋根工事を行う際、職人の安全確保のために必ず足場を設置します。しかし、勾配が31度以上ある屋根は「急勾配」とみなされ、通常の組み方だと足場が安定しません。
通常よりも足場を多く組む必要があることから、足場代が高くなってしまいます。
このように、屋根塗装工事は様々な要因によって工事費用が大きく変わります。
その他、屋根にひび割れや欠けが発生していた場合、塗装の前に補修工事を行う必要があります。
見積もりを取る際は、ご自宅の屋根材の種類や希望される塗料などを踏まえた上で、大まかな費用相場を把握するようにしましょう。
費用相場よりも高すぎる・安すぎる見積もりを受け取ったときに、「なぜこのような金額になったのか」と疑問に感じることができるので、悪徳業者と契約してしまう可能性を大幅に減らし、工事への不安を解消できます。
相見積もり(複数の業者から見積もりを受け取り、内容や金額を比較すること)も行いやすくなりますので、屋根塗装工事の費用相場を把握されることをおすすめいたします。
工事費用を安く抑えるためには?
屋根塗装工事の坪数ごとの費用相場を見て、「想像していたよりも高かった……」と思われた方が多いのではないでしょうか。
前述の通り、実際の屋根塗装工事の工事費用は約40~60万円となります。外壁よりは安価で施工できるとはいえ、高額であることには変わりません。
おまけに屋根材の種類や使用された塗料によっては10年ごとに塗り替え工事を行わなければならないので、屋根塗装工事を躊躇されてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、屋根塗装工事の工事費用を安くする方法をいくつかご紹介したいと思います!
①助成金・補助金制度を活用する
国や都道府県、市区町村で実施されている助成金・補助金制度を活用することで、屋根塗装工事をお得に行える場合があります。
「工事費用の1/3」「最大30万円」といったようにかなりの金額を受け取ることができるので、屋根塗装工事を検討されている方は事前にチェックされることをおすすめいたします。
②屋根・外壁の塗装工事を同時に行う
一般的な30坪の住宅では、足場代として約10~20万円かかります。もし屋根と外壁の塗装工事を別々に行うと、足場だけで約20~40万円かかることになってしまいます。
しかし、屋根と外壁の塗装工事を同時に行えば足場の設置・解体が1回で済むので、約10~20万円が浮くことになります。
そのため、屋根と外壁の劣化具合にあまり差がないのであれば、同時に施工することが推奨されています。
➂火災保険を活用する
屋根に発生した損害が火災や自然災害(台風や落雷など)が原因である場合、火災保険によって保険金を受け取れる可能性があります。屋根工事を検討されている方は、ご自宅にかけられている保険内容をしっかりと確認しましょう。
ただし、損害が発生してから3年以内に申請しないと保険金を受け取ることができないので、なるべく早めに補修工事を行うようにしましょう。
これらの方法を活用すれば、数十万円ほど安く屋根塗装工事を行うことができます。
詳しくは過去のコラムで取り上げさせていただいておりますので、ぜひそちらもご参照ください。
(「屋根・外壁塗装工事にかかる費用を安くする方法を解説!」)
塗装以外の屋根工事
屋根工事には塗装だけでなく「葺き替え工事」、「カバー工事」といった工法も存在します。
いずれの工法も、屋根材の劣化が激しく、塗装工事だけだと十分に補修し切れない場合に行われます。
屋根葺き替え工事
屋根葺き替え工事とは、「既存の屋根材をすべて取り除き、下地を補修してから新しい屋根材を取り付ける工法」のことです。
屋根材の劣化が激しく、下地まで傷んでしまっている場合に有効です。
【メリット】
- 下地補修により、建物の寿命が伸びる
- 軽量な屋根材に変更することで耐震性が向上する
- 外観のイメージチェンジができる
【デメリット】
- 工期が長くなりやすい
- 工事費用が高くなりやすい
屋根カバー工事
屋根カバー工事とは、「既存の屋根材の上から新しい屋根材を被せる工法」のことです。
屋根材の劣化は激しいものの下地は傷んでいない場合、こちらの工法が有効です。
【メリット】
- 断熱性・遮音性が向上する
- 工期が短い
- 葺き替え工事よりも工事費用が安くなりやすい
- 外観のイメージチェンジができる
【デメリット】
- 建物の耐震性が低下する
まとめ
以上、屋根塗装工事の坪数ごとの費用相場についてお話しさせていただきました。
費用相場は屋根材の種類や使用される塗料、屋根の勾配などの様々な要因によって変わってきます。
屋根塗装工事の費用相場を知ることで、実際に見積もりを受け取ったときにその金額が適切であるかどうかを理解することができます。
費用相場よりも極端に安い・高い金額だった場合、その見積もりを出したのは悪徳業者である可能性があります。
悪徳業者と契約してしまう可能性を少しでも減らすためにも、ご自宅の坪数の費用相場をしっかりと把握されることをおすすめいたします。
ガイソー山梨店では現地調査・見積もりを作成を無料で行わせていただいておりますので、ご自宅の屋根塗装工事を検討されている方は、ぜひお気軽にガイソー山梨店にご相談ください!(*^^*)